PayPalの仕組みとアカウントの種類
PayPal は、1998年にアメリカにおいて設立されたPayPal Holdings Inc.が提供する決済サービスで、現在人気のあるオンライン決済システムの1つです。
2021年の時点で、全世界において4億以上のPaypPalアカウントが開設されており、3,100万件以上の店舗で利用可能なサービスの規模は世界最大級と言えます。
シンガポールにおかれた国際部門を通じて日本語によるサービスも提供されており、近年、我が国においてもネット販売でよく利用されています。

PayPalの仕組み
PayPalは下図のように、買い手(消費者)と売り手(事業者)の間に入って安全な決済サービスを代行しています。
PayPalにクレジットカードやデビットカード、銀行口座などの情報を登録することで、売り手に決済情報を知らせることなく商品やサービスを購入することができます。
オンライン販売が広く普及する現代においても、聞いたこともない業者やショップで商品を購入する際、クレジットカードなどの情報を登録することをためらう人も多いでしょう。
セキュリティについては後述しますが、創業以来20年以上の実績を誇る決済代行業者のPayPalを利用することで、オンライン決済にまつわる不安を解消できるのです。
PayPalアカウントの種類
PayPalの登録は無料で、基本的に利用手数料もかかりません。
PayPalの利用では、下記の通りパーソナルアカウントとビジネスアカウントの2種類があります。
パーソナルアカウント:個人がネットサイトでの商品購入や送金目的で利用
ビジネスアカウント :個人事業主や法人が事業で利用する場合
ビジネスアカウントの利用では、個人事業主の場合はショップ名や個人名、法人の場合は登記名で登録することができ、下記のようなメリットがあります。
・事業者名で利用できる
・複数ユーザーで利用できる
・オンライン販売の決済に利用ができる
・請求書を発行し支払いの受け取りが可能
・消費者の信頼度が高くなる
・越境ECで便利に利用できる
PayPalのメリット
PayPalが日本でも普及した背景には、下記のような3つのメリットがありますので、それぞれを詳しく見ていきましょう。
・セキュリティが高い
・海外サイトでのショッピングが安心
・日本国内での送金が無料
セキュリティが高い
PayPalが日本だけでなく世界中で利用されている理由の一番は、そのセキュリティの高さです。
PayPalに登録されている個人情報は、業界最高水準の暗号化キーで保護されており、すべての取引が24時間、365日モニタリングされています。不審な動きがあった場合は、アカウントの制限措置などが取られるので安心です。
クレジットカードのデータにおいても、業界基準のPCI DSS (Payment Card Industry Data Security Standard)に準拠しているので、登録することにも不安がありません。
オンラインショッピングの決済方法でPayPalを選択することにより、アカウント作成といった手間もはぶけ、クレジットカード番号などの個人情報の入力も不要になるので安心です。
また、クレジットカードを持っていなくても、18歳以上であれば銀行口座を登録することが可能なので、オンラインショッピングなどでの支払いで選択肢が広がるのも大きな魅力です。
「買い手保護制度」で海外サイトなどでのショッピングが安心
最近では海外のECサイトにおいても、簡単に商品を購入することができるようになりました。しかし、海外の見知らぬサイトへクレジットカードを登録して商品を購入することに、抵抗がある人も多いのではないでしょうか?
「商品代金を支払ったのに、いくら待っても商品が届かない」
「届いた商品が不良品だった」
「サイトに載っていた商品と、違うものが届いた」
海外のECサイトで購入すると上記のようなトラブルが発生し、個人で解決するには難しいこともあります。
しかし、PayPalには「買い手保護制度」というものがあり、ペイパル経由で購入した商品やサービスに対して何か問題があった場合に、一定の条件の下に保障を受けることが可能なのです。
メール対応だけでなく、フリーダイヤルの電話サービスによって日本語で相談することもできるので、ちゅうちょなく海外サイトの商品を購入することができます。
日本国内での送金が無料
日本のアカウント同士であれば、国内における送金手数料も受取手数料も無料ですので、友達同士や家族間での送金に便利です。また、海外への送金も100万円までであれば、1件につき499円と格安です。
ただし、送金取引が異なる通貨で行われた場合は、通貨換算手数料が発生します。
例えば、円で送金して受け取りが米ドルの場合は、下記の通りの手数料がかかります。
送金側が手数料を負担する場合:4%
受け取り側が負担する場合:3%
この手数料は通貨ペアによって異なりますので、実際に行う場合は事前にPayPalに確認するといいでしょう。
PayPalのデメリット
PayPalは非常に便利ですが、下記のようなデメリットもありますので、それぞれをチェッ
クしておきましょう。
・決済は一括支払いのみ
・為替手数料が割高
・買い手保護制度の悪用
決済は一括支払いのみ
オンラインショッピングなどでクレジットカード払いを選択すると、分割払いが可能な場合もありますが、PayPalでは基本的に分割払いは利用できず一括払いが原則です。
PayPalで決済した後で登録先のクレジットカード会社において、分割払いやリボ払いに変更できるケースもありますが、手間がかかるうえに手数料や利息が追加されることもあるので注意が必要です。
為替手数料が割高
海外サイトやショップでPayPalを利用して商品を購入した場合、為替手数料が高い傾向にあります。
クレジットカード利用での為替手数料は一般的に1.6~2%ですが、PayPalでは4%となっていますので、その分割高な決済となります。
買い手保護制度の悪用
PayPalで商品を購入する際は、前述の通り「買い手保護制度」で守られているので安心です。しかし、逆に売り手となってPayPal決済を利用した場合、稀に強力な買い手保護制度が悪用されるリスクがあります。
例えば海外のECサイトを利用してPayPal経由で商品を販売した場合、買い手が不当に商品の不具合を主張し、商品代金の一部や全額が返金となるようなことも発生するのです。
PayPalは買い手を重視する傾向がありますので、売り手で利用する場合は発送前に証拠写真を撮っておくなどの対策が必要です。
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