2026通関手数料の相場はいくら?
通関手数料は、商品の輸入目的(個人利用か商用か)や申告内容、貨物の状況によって変動します。
正確な利益計算のためには、ご自身の輸入形態に合わせた手数料の相場を把握しておくことが不可欠です。
ここでは、個人輸入と法人輸入での手数料の違いや、申告する品目数による変動、さらには予期せぬトラブルで発生しうる追加費用について具体的に解説していきます。
個人輸入と法人輸入で異なる手数料
ポイント
通関手続きとそれに伴う手数料は、輸入の目的が「個人での使用」か「商業目的(販売など)」かによって、適用されるルールや相場が大きく異なります。
それぞれを詳しく見ていきましょう。
個人輸入の場合
個人が自分で使用する目的で商品を輸入することを指し、商品の海外小売価格に0.6を掛けた金額が課税価格となります。
この課税価格が1万円以下であれば、一部の商品(革製品やニット類など)を除き、関税と消費税が免除されるという大きなメリットがあります。
通関手数料の相場は、以下の通りです。
| 国際郵便 | 課税対象となった場合でも、通関手数料は一律200円 |
| 国際クーリエ便 | 課税価格が20万円以下の貨物は、手続きが簡素化された「簡易申告」が適用されることが多く、通関手数料は1,000円~3,000円程度が一般的 |
法人輸入(商業輸入)の場合
販売や事業での使用を目的として商品を輸入することで、個人輸入のような関税の優遇措置はなく、課税価格(商品代金+送料+保険料)の全額に対して関税・消費税が課されます。
課税価格が20万円を超える貨物は、より厳格な「一般申告(本申告)」が必要となり、手続きが複雑になるため手数料も高くなります。
一般的な通関手数料の相場は、1回の申告あたり5,000円~15,000円程度です。
(※2026年1月1日から25%値上げ予定)
多くの通関業者では、「基本の申告料(例: 11,800円)」に、申告する品目数に応じた「品目加算料」が上乗せされる料金体系を採用しています。
中国輸入をビジネスとして行う場合は、たとえ小規模であっても商業輸入に該当するため、コスト計算の際は法人輸入の相場を基準に資金計画を立てることが重要です。
輸入品目・HSコード別の手数料の目安
ポイント
通関手数料の基本料金は、多くの場合「1回の輸入申告あたり」で設定されているため、Tシャツと雑貨のように品目が違うだけで手数料が大きく変わることはありません。
しかし、申告内容の複雑さを左右する2つの要素、「品目数」と「法規制」によって手数料が加算されることがあります。
それぞれを詳しく見ていきましょう。
HSコードと品目数による加算
HSコードとは、あらゆる物品を世界共通のルールで分類するための番号で、税関はこのコードを基に関税率を判断します。
1回の輸入で多種多様な商品を仕入れると、申告書に記載すべきHSコードの数が増え、手続きが煩雑になります。
そのため、多くの通関業者は、基準となる品目数(例:5品目まで)を超えた分について、1品目あたり数百円の「品目加算料」を設定しています。
例えば、20種類の商品を一度に輸入すると、基本料金に加えて品目加算料が数千円上乗せされる可能性があるのです。
法規制対象品目による加算
輸入する商品によっては、関税法以外の法律(他法令)の規制対象となる場合があり、通常の輸入申告に加え、関係省庁への許認可の取得や、その証明を税関に提示する特別な手続きが必要です。
この追加業務に対して、通関業者は「他法令手続き手数料」といった名目で追加料金を請求することがあります。
他法令が関係する主な品目は、下表の通りです。
| 食品衛生法 | 食器、調理器具、乳幼児用のおもちゃなど |
| 薬機法 | 化粧品、石鹸、医療機器など |
| 電気用品安全法(PSE) | コンセントに接続して使用する家電製品、モバイルバッテリーなど |
これらの品目を扱う際は、通常の通関手数料に加えて、1法令あたり数千円の追加費用が発生する可能性を考慮しておく必要があります。
仕入れる商品の種類を絞ったり、規制の少ない商品から始めたりすることは、通関コストを抑える有効な戦略の一つです。
尚、中国輸入における輸入規制に関する詳細は、下記の記事で解説していますので、ぜひ参照ください。
書類不備・検査対象で追加される可能性のある費用
ポイント
計画していた予算をオーバーする最も大きな要因が、予期せぬ追加費用の発生で、特に「書類の不備」と「税関検査」は、コスト増に直結する二大リスクといえます。
二大リスクのそれぞれを見ていきましょう。
書類不備による追加費用
インボイスやパッキングリストに記載された商品の価格、数量、品名などが不正確であったり、実際と異なっていると、申告内容を修正しなければなりません。
通関業者がこの修正作業を行った場合、「書類作成料」や「申告内容訂正料」として数千円の追加費用を請求されることがあります。
特に、関税を安くするために意図的に価格を低く記載する「アンダーバリュー」を税関に疑われた場合、ペナルティや追加費用が発生するリスクが高まります。
税関検査による追加費用
税関は、申告内容の真偽を確認するため、また不正薬物などの密輸を防ぐために、貨物の検査を行います。
この検査対象に選ばれると、輸入者の負担で以下のような様々な費用が発生します。
| 費用の種類 | 内容 | 費用の目安 |
|---|---|---|
| 検査立会料 | 通関業者が税関職員の行う検査に立ち会うための費用 | 1時間あたり5,000円~20,000円程度 |
| 貨物移動料・作業料 | 保税倉庫から検査場へ貨物を移動させたり、開梱・再梱包したりする作業費用 | 数千円~数万円 |
| デマレージ (超過保管料) | 検査が長引き、保税地域での無料保管期間を超過した場合の延滞料金 | コンテナのサイズや日数により数万円以上になることも |
これらの検査関連費用は、合計で数万円から十数万円に及ぶことも珍しくありません。
こうした予期せぬ出費を避けるためには、信頼できる仕入先や輸入代行業者を選び、常に正確な情報で申告を行うことが最も重要です。

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