中国OEMの流れ│企画から納品・販売までの完全手順
ここでは、中国OEM代行を効果的に利用するための、企画から納品・販売までの具体的なプロセスを解説します。
Step1|商品企画と市場調査
ポイント
中国OEMの最も根幹であり、最初に取り組むべきなのが「商品企画」と「市場調査」です。
それぞれを解説します。

商品企画
ターゲット顧客を明確に設定し、その顧客が抱える悩みやニーズは何か、どのような商品であればその解決に貢献できるかを深く掘り下げます。
既存の商品に不満がある点や、まだ市場にない新しい価値を提供できる可能性を探ることも重要です。
アイデアが固まったら、商品の具体的な仕様(デザイン、機能、素材、サイズ、カラーバリエーションなど)を詳細に詰めていきます。
市場調査
企画した商品が、既に市場に類似品として存在しないか、競合商品はどのようなものがあるか、価格帯はどの程度かなどを徹底的に調べます。
Amazonや楽天市場などのECサイト、SNS、業界レポート、展示会などが情報収集の場となります。
市場規模や成長性、トレンドなども把握し、長期的に販売が見込める商品かどうかを判断します。
この段階で、商品の独自性や差別化ポイントを明確にすることが、後の販売戦略において非常に重要になります。
Step2|OEM工場の選定
工場選定の主な方法は、以下の3つです。
ポイント
- OEM工場と連携している中国ECサイトを利用する
- 中国輸入代行業者に依頼する
- 展示会や見本市に参加する
最も一般的なのは、1688.comやAlibaba.comのような、OEM工場と連携が可能なECサイトを利用する方法です。
膨大な数の中国工場が登録されており、キーワード検索で希望する製品カテゴリや生産能力を持つ工場を探すことができます。
また、初心者やリソースの限られている方にとって、中国輸入代行業者に依頼するのも有効な手段です。
代行業者は、日本語でのコミュニケーションはもちろん、工場との価格交渉、品質管理、納期管理、さらには貿易実務まで一貫してサポートしてくれる場合があります。
その他、国内外で開催される展示会や見本市に足を運び、直接工場担当者と話をして情報を得る方法もあります。
実際に製品サンプルを見たり、工場の技術力について質問したりできるため、より深く工場を理解する良い機会となります。
OEM工場選定に関する詳細は、下記記事が参考になります。
Step3│見積と契約締結の注意点
OEM工場が決定した後は、製品開発に関する以下の依頼内容を明確にすることが必要です。
ポイント
- 製品仕様:サイズ、デザイン、素材、機能などを詳細に決定
- 予算:コスト目標を設定し、必要な生産数に応じて調整
- 納期:市場投入のタイミングを考慮し、希望納期を明記
また、見積もり依頼時に、以下の事項の確認を忘れてはいけません。
- 価格の内訳(材料費、製造費、輸送費など)の明確化
- 追加費用が発生する場合の条件
- サンプル作成費用や最小発注数(MOQ)
これらのステップをしっかりと踏むことで、よりスムーズにプロジェクトを進行できます。
Step4│サンプル制作と品質確認の手順
ポイント
サンプル制作とその品質確認の段階で、製品の品質や仕様が適切であるかを判断し、最終的な完成度を高めます。
具体的には、以下の項目に注目しましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 品質基準 | 商品の外観や機能が期待通りかどうかをチェックし、不良品や欠陥がある場合、製造工程の見直しが必要 |
| 耐久性 | 特に使用頻度が高い製品の場合、サンプルで耐久性や安全性を試験することが重要 |
| 仕様書との一致 | デザインや機能が仕様書と一致しているかを確認し、不一致がある場合は、再調整を依頼 |
また、サンプルチェック後に必要な修正点があれば、納得のいく品質になるまで、明確に指示を伝えることが大切です。
この段階で不備を見逃すと、大量生産に進んだ際に大きなトラブルにつながる可能性があります。
サンプルの完成度が高いほど、納品後のクレームを減らし、顧客満足度を向上させることができるため、このプロセスは重要です。
Step5│量産依頼と納期管理
納得のいくサンプルが完成し承認したら、いよいよ量産の発注です。
このステップでは、正式な発注手続きと、その後の生産進捗および納期管理が重要なポイントとなります。
具体的な流れは以下の通りです。
量産依頼
量産を依頼するにあたり、工場に対して正式な発注書(Purchase Order)を発行します。
発注書には、納期や費用、保証内容を明確に記載することが大切です。
納期管理
問題を未然に防ぐため、製造中に工場と定期的にコミュニケーションを取り、必要に応じて修正指示を出します。
中国の大型連休(春節や国慶節など)は工場の稼働が長期間ストップするため、これらの期間を考慮した余裕のある納期設定が重要です。
Step6:通関・物流・パッケージ手配
ポイント
このステップでは、複雑な手続きである通関、効率的でコストに見合った物流手段の選定、そして商品の顔となるパッケージの手配が主な作業となります。
それぞれを解説します。
通関手続きの確認
中国からの輸出通関と日本への輸入通関の二つが必要になります。
輸出入には、インボイス(仕入書)、パッキングリスト(梱包明細書)、船荷証券(B/L)または航空貨物運送状(AWB)などの書類が必要です。
輸出入に必要な書類が不足していると、通関での遅れが発生する可能性があります。
輸送手段の選択
主な輸送方法として船便と航空便があり、コストや納期に応じて最適な輸送方法を選びます。
船便は輸送コストを抑えられますが、輸送に時間がかかります(通常数週間)。
一方、航空便は輸送日数が短い(数日~1週間程度)ですが、コストは高くなります。
商品の重量、容積、緊急性、予算などを考慮して最適な輸送方法を選択しましょう。
パッケージ手配
商品そのものの品質はもちろん重要ですが、顧客が最初に目にするパッケージもブランドイメージを左右する大切な要素です。
商品の保護機能に加え、デザイン性、ブランドロゴの表示、必要な法定表示(原産国表示、品質表示など)を盛り込む必要があります。
パッケージデザインは自社で行うか、専門のデザイナーに依頼し、そのデータを工場に支給して生産時に梱包してもらうのが一般的です。
Step7|販売チャネルの準備と開始
オンラインにおける主な販売チャネルの種類と特徴は、下表の通りです。
| 項目 | ECモール | 自社ECサイト |
|---|---|---|
| 代表的な例 | Amazon・楽天市場・ヤフーショッピング | Shopify・BASE |
| メリット | 優れた集客力 コストが比較的低い | サイト運営の自由度が高い ブランドの世界観を表現しやすい |
| デメリット | 競合が多い 価格競争に巻き込まれやすい | 自力での集客が必要 コストが比較的高め |
それぞれのメリット・デメリットを理解し、自社の商品やブランド戦略に合ったチャネルを選定しましょう。
販売チャネルが決定したら、商品ページの作成、決済システムの導入、配送体制の整備などをプラットフォームに応じて進めます。
販売開始と同時に、集客のためのマーケティング活動も重要になります。
SNS(Instagram, X, Facebookなど)での情報発信、インフルエンサーへの商品提供、Web広告(リスティング広告、SNS広告など)、SEO対策などが考えられます。
Step8|販売後の分析と改善策
ポイント
商品を販売開始したら、販売後のデータを分析し、顧客からのフィードバックに耳を傾け、継続的に改善策を講じていくことが、長期的な成功には不可欠です。
収集すべきデータ
売上高、販売数量、利益率といった基本的な経営指標に加え、アクセス数、コンバージョン率(成約率)、顧客単価、リピート率などが挙げられます。
どの商品がよく売れているのか、どのような顧客層が購入しているのかなどを詳細に分析します。
顧客からのフィードバック
商品レビュー、カスタマーサポートへの問い合わせ、SNSでのコメントなどを積極的に収集し、顧客が商品のどこに満足し、どこに不満を感じているのかを把握します。
良い評価はさらなる販促に活かし、悪い評価やクレームは真摯に受け止め、改善の機会と捉えましょう。
改善策の具体例
分析結果と顧客フィードバックを基に、具体的な改善策を検討・実行します。
例えば、以下のような改善が有効でしょう。
改善例
- 商品品質の問題:OEM工場と連携して改善を図る
- 商品説明が分かりにくい:商品ページの修正し
- 特定の機能に対する要望が多い:次回のロットや新商品開発の際に反映させる
販売後の分析と改善を地道に繰り返すことで、顧客満足度を高め、ブランドの信頼を築き、持続的なビジネス成長を実現することができるのです。
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