OEMとPBの違い|それぞれのメリットと注意点
OEMとPBは、それぞれ独自のメリットを提供しており、ビジネス戦略において重要な選択肢となります。

ここでは、OEMとPBそれぞれのメリットと、活用する上で考慮すべき課題について詳しく見ていきましょう。
OEMのメリット|開発コストの抑制とスピード感
OEMの主なメリットは以下の通りです。
メリット
- 初期投資の削減
- 開発コスト・期間の短縮
- 経営資源の集中
- 小ロットからの生産対応
特に新規事業参入時や製品ラインナップ拡充時には、このメリットが大きく活かされます。
これらのメリットを享受するためには、信頼できるOEMメーカーを選定し、仕様や品質基準、納期、コストについて明確な合意を形成することが不可欠です。
それぞれを見ていきましょう。
初期投資の削減
自社で工場や製造設備を持つ必要がないため、莫大な設備投資や土地取得費用、人件費といった固定費を抑えることができます。
これにより、特に資本力の限られる中小企業やスタートアップでも、比較的容易に製品開発に着手できます。
開発コスト・期間の短縮
特定の製品分野において、豊富な製造ノウハウや基盤技術を保有するOEMメーカーを活用することで、ゼロから開発するよりも開発コストを削減し、開発期間も大幅に短縮できます。
経営資源の集中
製造を外部に委託することで、自社は企画、マーケティング、販売、ブランディングといったコア業務に経営資源を集中できます。
これにより、市場での競争優位性を築きやすくなります。
小ロットからの生産対応
OEMメーカーによっては、小ロットからの生産に対応してくれる場合があり、テストマーケティングやニッチ市場向け製品の展開がしやすくなります。
これにより、在庫リスクを抑えて市場の反応を見ながら、柔軟に生産調整を行うことが可能です。
PBのメリット|独自ブランドで差別化できる強み
PBを展開する主なメリットは以下の通りです。
メリット
- 高い利益率の実現
- ブランドコントロールと差別化
- 顧客ロイヤルティの向上
- 柔軟な商品開発と市場対応
- 価格決定権の確保
これらにより、価格競争からの脱却や顧客ロイヤルティの向上が期待できます。
それぞれを見ていきましょう。
高い利益率の実現
PB商品は、ナショナルブランド(NB)商品と比較して、中間マージンや大規模な広告宣伝費を削減できるため、販売価格を抑えつつも高い利益率を確保しやすい傾向にあります。
ブランドコントロールと差別化
商品の企画、開発、品質、デザイン、価格設定、プロモーションに至るまで、自社の裁量で自由に決定できます。
これにより、ターゲット顧客のニーズに合致した独自性の高い商品を開発し、競合他社との明確な差別化を図ることが可能です。
顧客ロイヤルティの向上
魅力的なPB商品は、その店舗でしか手に入らないという独自性から、顧客の来店動機となり得ます。
品質や価値に満足した顧客は、そのPB商品、ひいてはその店舗や企業ブランドに対する信頼感を深め、継続的な購買に繋がります。
柔軟な商品開発と市場対応
小売業者は日々顧客と接しているため、市場のトレンドや顧客の潜在的なニーズをいち早く察知しやすい立場にあります。
この情報を活かして、PB商品の開発に迅速に反映させることで、市場の変化に柔軟に対応した商品を提供できます。
価格決定権の確保
PB商品は自社で価格をコントロールできるため、戦略的な価格設定が可能です。
特売の目玉商品としたり、安定した価格で提供したりと、販売戦略の自由度が高まります。
OEMとPBの共通課題|品質・納期・契約トラブルへの注意点
OEMを利用する場合も、PB商品を外部メーカーに委託製造する場合も、自社以外で製品が作られるという点において、共通して注意すべき以下のような課題が存在します。
共通課題
- 品質管理の難しさ
- 納期管理の重要性
- 契約トラブルのリスク
- 技術・情報漏洩のリスク
- コミュニケーションの重要性
これらを事前に認識し、対策を講じることが成功の鍵となります。
それぞれを見ていきましょう。
品質管理の難しさ
製造を外部に委託するため、自社で直接製造工程を管理することが難しくなります。
委託先の品質管理体制が不十分な場合、不良品の発生や品質のばらつきが生じるリスクがあります。
対策:明確な品質基準の設定、定期的な工場監査、受け入れ検査の徹底
納期管理の重要性
委託先の生産キャパシティや他の受注状況、原材料の調達状況などにより、納期が遅延するリスクがあります。
特に季節商品やイベント関連商品は、納期の遅れが致命的となる場合があります。
対策:契約段階で納期遵守に関する取り決めを明確にし、定期的な進捗確認を行う
契約トラブルのリスク
仕様の解釈違い、知的財産権の帰属、秘密保持義務、最低発注数量(MOQ)、価格改定条件、契約解除条件など、契約内容が曖昧な場合、後々トラブルに発展する可能性があります。
対策:弁護士などの専門家も交え、双方が納得できる詳細な契約書を作成し締結する
技術・情報漏洩のリスク
自社の製品情報や独自技術、顧客情報などを委託先に開示する必要があるため、これらの情報が競合他社に漏洩するリスクが伴います。
対策:信頼できるパートナーを選び、秘密保持契約(NDA)の締結、委託先の情報管理体制を確認する。
コミュニケーションの重要性
委託先との意思疎通がうまくいかないと、誤解が生じたり、問題発生時の対応が遅れたりする可能性があります。
対策:定期的なミーティングや報告体制を確立し、良好なコミュニケーションを維持する
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