「アパレルOEM」とは?
アパレルOEMを検討している方にとって、「小ロット生産」は魅力的な選択肢です。
今はどんなに有名なブランド品でも、最初は無名の状態から小さな一歩を踏み出すことによって始まりました。
最初にアパレルOEMにおける小ロット生産の基本的な知識を解説します。

アパレルOEMの意味と仕組み
アパレルOEMとは、Original Equipment Manufacturerの略称で、自社ブランドのアパレル製品の製造を他社に委託する生産方式です。
商品に関するデザインや仕様を依頼者が決定し、製造過程は専門のメーカーに任せるため、製品開発や販売促進に集中することが可能になります。
そのため、自社で製造設備を持たない企業や個人事業主にとって、コスト削減と生産の効率化を実現してくれる優れた手法として広く利用されています。
OEMの流れは一般的に、①商品企画→②工場選定→③サンプル作成→④量産→⑤納品というステップで進みます。
デザインや素材の希望を伝えると、工場側がそれに応じたサンプルを作成し、確認後に量産に入る仕組みです。
大量生産が前提ですが、中国では最小ロット数を抑えた、「小ロット対応OEM」に対応した工場が増加しています。
これにより、在庫リスクを最小限にしながら、オリジナルブランドを展開できるようになりました。
副業として始めたい人や、テストマーケティングをしたい企業にとっても、非常に魅力的な方法といえるでしょう。
アパレルは製造過程が複雑でないため、多くのアパレルブランドがOEM生産を利用しており、初めてブランドを展開する事業者にも適しているビジネススタイルです。
アパレルOEMとODMの違い
アパレルビジネスにおける「OEM」と「ODM」に違いは、「商品企画、設計・開発」の担い方にあります。
両者は似たような仕組みですが、事業者と工場の関わり方や責任範囲に、下表のような明確な違いがあるのです。
| 工程 | OEM | ODM |
|---|---|---|
| 商品企画 | 事業者 | ODM工場 |
| 設計・開発 | 事業者 | ODM工場 |
| 製造 | OEM工場 | ODM工場 |
| 販売 | 事業者 | 事業者 |
つまり、OEMは、事業者自身が商品企画やデザインを用意し、それを元にメーカー工場が製造を担当する方式です。
そのため、企画力やブランド戦略は依頼者側にあり、製造だけを外注するイメージで、自由度が高く、ブランドとしての独自性を出しやすいのが特徴です。
一方、ODM(Original Design Manufacturing)は、工場側があらかじめ持っているデザインや企画に基づいて製品を作り、それを事業者のブランドとして販売する方式です。
すでにあるデザインを活用するため、企画コストや時間を抑えられ、短期間で商品化できるというメリットがあります。
つまり、OEMは「自分で考えて作ってもらう」、ODMは「すでにあるものを自分のブランドで売る」という違いがあるのです。
オリジナリティを追求したいならOEM、スピードやコスト重視ならODMが向いていますので、目的に応じてどちらを選ぶかを検討しましょう。
小ロット生産が注目される背景とは?
アパレル業界で「小ロット生産」が注目されるようになった背景には、以下の4点が挙げられます。
背景
- 時代の変化に伴う消費者ニーズと販売スタイルの多様化
- 個人ブランドの立ち上げの一般化
- 在庫リスクの軽減
- 海外サプライヤーの積極的な取り組み
それぞれを見ていきましょう
時代の変化に伴う消費者ニーズと販売スタイルの多様化
従来のアパレル業界は、大量に生産して大量に販売する「マスプロダクション」が主流でした。
しかし、消費者の価値観が多様化し、ニッチな商品や個性的なデザインへの需要が高まったことで、小ロット生産の重要性が増しています。
個人ブランドの立ち上げの一般化
近年、ECサイトやSNSを活用した個人ブランドの立ち上げが一般化し、「まずは少量で試したい」というニーズも増加しています。
リスクを抑えながら市場の反応を見られる小ロット生産は、個人やスタートアップにとって理想的な手法として浸透しているのです。
在庫リスクの軽減
在庫リスクを減らす意味でも、小ロットは有利です。
大量生産では売れ残りが発生しやすく、資金繰りにも影響しますが、小ロットであれば必要最小限の在庫で運営でき、キャッシュフローの安定にもつながります。
海外サプライヤーの積極的な取り組み
近年では、中国のOEM工場をはじめとした海外サプライヤーも、小ロット対応を積極的に進めています。
そのため、個人レベルでも利用しやすい環境が整ってきました。
こうした背景から、小ロット生産は今後ますます需要が高まると予想されます。
